MEDICAL 形成外科について

形成外科ってなに?


 

みなさん、こんにちは。

しぶ男です。

 

 

最近暑かったり寒かったりするので、体調にはくれぐれも気をつけてください。

ちなみに僕は最近暑すぎて、クーラーをつけはじめました。

 

 

 

 

さて、今日は僕の本業でもある「形成外科」という職業について投稿しようと思います。

 

 

悲しいことですが、日本で「形成外科」という診療科が誕生してから50年以上も

経過しているにも関わらず、まだまだその認知度は低いと思います。

 

 

自分でいうのもあれですが、地味といえば地味な科ですからね(笑)。

救命救急科や循環器内科、心臓血管外科といったメジャーな科のように

TVドラマの題材に使われたりもしません(たぶん、あったところでなにも面白くありません)。

 

 

 

そこで今回、形成外科ってなにをしている科なのか、

この投稿を通して少しでも分かっていただけたら嬉しい限りです。

※僕も形成外科になってからまだ数年のひよっこなので、全容を把握しているわけではありません…

 

 

 

 

 

 

 

 

形成外科の定義

 

さて、形成外科とはなんぞ…との問いに対してですが、

日本形成外科学会ではこう記述されています。

形成外科とは「身体に生じた組織の異常や変形、欠損、あるいは整容的な不満足に対して、あらゆる手法や特殊な技術を駆使し、機能のみならず形態的にもより正常に、より美しくすることによって、みなさまの生活の質 "Quality of Life" の向上に貢献する、外科系の専門領域です。」

https://jsprs.or.jp/general/

 

 

 

 

 

正直、分かったような分からないような…(笑)。

 

 

 

ちょっと詳しく説明すると…

 

まず、形成“外科”なので、主に手術や処置をメインに仕事をしています。

 

他の外科と違うのは、

主に体表面の疾患を診療し、

さらにその機能だけではなく見た目もきれいに治療するという点です。

(形成外科以外の医者は見た目は気にしていない、ということではありません)

 

 

 

体表面と言いましたが、体の部位は問いません。

頭からつま先までほとんど全部診ます。

 

具体的にどんな疾患を診療しているのかについては後述します。

 

 

 

 

ちょっとイメージ湧きましたかね?

 

 

みなさんが医者の仕事でイメージするような、

・薬を調整して病気を治したり

・命に関わるような緊急手術をしたり

 

とかはほとんどありません。

 

 

でも、体表面(外見)の疾患は形成外科の専門領域であり、

さらに重要なことは、機能だけでなく、

見た目もこだわってきれいに治療することが形成外科医の得意分野ということです。

 

 

 

 

 

 

 

形成外科ってどんな病気をみている?

 

次にどんな疾患を診療しているかについてですが、

先にも書きましたが、体表面の疾患を主に診療しています。

 

 

これも、日本形成外科学会のHPに詳細が載っていますが、

ちょっと紹介すると、

 

 

外傷、切断指、熱傷(やけど)、瘢痕・ケロイド(傷跡がもりあがったりする)、

褥瘡、顔面骨骨折、口唇・口蓋裂、眼瞼下垂、合指症、多指症、

母斑(ほくろみたいなもの)、腫瘤(いわゆるできもの、良悪性問わず)、

陥入爪(巻き爪)、腋臭症(いわゆるワキガ)、下肢静脈瘤、etc

 

 

 

もちろんこれだけではありません。

 

保険診療ではありませんが、「美容形成」という分野もあります。

 

 

 

 

 

けっこう色々なことやってるでしょ?(笑)

 

 

「転んで傷ができた」

「誤ってお湯がかかってやけどした」

「体に気になる出来物ができたのでとってほしい」

「以前怪我したところの傷跡が気になる」

「巻き爪が痛い」

「まぶたが垂れ下がってきてものが見えにくい」

 

といった症状の方は形成外科を受診してください。

 

 

とはいえ、

全病院の形成外科がこれらの疾患にすべて対応できるというわけではありません。

 

病院によっては、熱傷や褥瘡は皮膚科の先生が対応したり、

下肢静脈瘤は心臓血管外科が、切断指は整形外科が対応するといったところもあります。

 

 

事前に病院のホームページを見てみると、

どの科がどんな疾患を診療しているのか書いていると思います。

 

 

 

あと、たまに「整形外科」と「形成外科」を混同している方がいますが、

 

簡単に違いをいうと、

「整形外科」→ 骨や筋肉といった筋骨格系(顔面の骨は形成外科)

「形成外科」→ 筋骨格系よりも表層の皮膚や軟部組織(脂肪とか)

をそれぞれ診療していると思っていただけたらいいと思います。

 

名前がややこしいですけどね(笑)

 

 

 

 

 

 

 

他科との関係

 

形成外科は他科との関わりがよくあります。

 

 

どこで関わりがあるかというと、

他の外科での手術終了後、欠損した部位を再建するときに形成外科が登場します。

 

 

 

「再建」という単語がでましたが、

これが形成外科で最も花形の分野といっても過言ではありません。

 

 

例えば、身体のどこかに悪い出来物があり、

それを切除するとき、どうしても切除範囲が広くなる場合は、

開けた傷が閉じない場合や、中に大きな空間ができてしまうことがあります。

もちろん、ほとんどの手術ではそのまま終わるわけにはいかないので、

その欠損に対して様々な工夫をして空間を埋めてあげて、

なおかつ機能的そして見た目もきれいにすることを「再建」といいます。

 

 

  

 

有名なのは、乳がんの手術をした後の乳房再建ですかね。

 

手術後の乳房の欠損に対して、いかに自然な形の乳房に再建するか、

インプラントや広背筋、お腹の脂肪を利用したりと、色々な方法が開発されています。

 

その他にも頭頚部や四肢の手術などで、

様々な科と合同で手術をしたりすることがあります。

 

 

ときには顕微鏡を使って、0.1mmに満たない糸を使って血管をつないだりして、

十何時間におよぶ手術になることもあります。

 

 

 

 

再建以外では、手術後の閉じた傷が何らかの理由で開いてしまった際に、

形成外科によく相談があります。

 

あとは褥瘡であったり、足の血流が悪くて指が壊死している患者さんだったり…

色々あります。

 

 

 

 

  

 

 

 

まとめ

 

 

ちょっと長くなってしまいましたが、

今回は“形成外科”という科について簡単に説明させていただきました。

 

 

少しでも形成外科について理解が深まったなら幸いです。

 

 

 

 

 

 

ちょっと余談ですが、

体の表面に傷跡が残ってしまったら、やはり気になる方は多いと思います。

(顔面など人目に付くところは特に)

 

 

某大学の形成外科教室の先生は、

「形成外科は、精神外科ともいわれている」と仰っていました。

 

 

確かにその通りだと思います。

 

 

見た目の問題というのは、その人の心の問題にもなります。

顔に目立つ傷跡があるとあまり外出したくないと思う方もいるでしょう。

 

そこで我々、形成外科医が少しでも傷跡を目立たなくするように治療することで、

その人の精神的な問題を取り除き、生活の質=QOL:Quality of Lifeの向上へと繋がれば、

形成外科医冥利に尽きますよね。

 

 

以上です。

 

 

 

  

ではでは。

 

また次の投稿で会いましょう。

See you next post.

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